はじめに
こんにちは。ネットワークエンジニアの「だいまる」です。
今回は、LPIC・Linuxシリーズの一環として、ドメイン（URL）とIPアドレスを紐づける「DNS」についてまとめていきたいと思います。
DNSとは？
DNSとは、「URLとIPアドレスの紐付けを行う機能・サービス」になり、ポート番号 53のUDPで利用されます。
インターネットを利用する際、このDNSは重要な役割を担っています。
具体的にはURLによるアクセスを行った際にIPアドレスを検索し、Webサイト等が運営されているサーバにアクセスしにいきます。
このDNSには、「権威サーバ（コンテンツサーバ）」と「キャッシュサーバ」の2種類があります。
「権威サーバ（コンテンツサーバ）」は、「自身が管理するドメインに対する検索要求への回答を行うサーバ」です。
この自身が管理するドメインの情報を「ゾーン情報」と呼び、ドメイン名とIPアドレスの紐付けを管理しています。
また、この権威サーバはツリー構造となっており、世界に数台しかない「ルートサーバ」を最上位とし、各層のサーバがそれぞれの情報を保持することで管理・運用が行われています。
「キャッシュサーバ」は、「以前の検索履歴が残っている場合、その結果をそのまま返すサーバ」です。
この利点は、「サーバ負荷の削減」や「検索時間の短縮」といった点が挙げられます。
ゾーンファイルとは？
ゾーンファイルとは、「ドメイン情報を管理しているファイル」になります。
ファイルに記載する各用語は、以下の表にまとめてみました。
| 項目 | 書式 | 詳細 |
| ORIGIN | $ORIGIN （ドメイン名） | ドメイン名の補完を行う |
| TTL | $TTL （秒数） | キャッシュする時間の指定 |
| SoA | （ドメイン名）IN SOA（DNSサーバ名） （各種情報) | DNSサーバの各種管理情報 |
| NS | （ドメイン名）[TTL] IN NS （DNSサーバ名） | ドメイン名とDNSサーバの紐付け |
| MX | （ドメイン名）[TTL] IN MX （優先度）（DNSサーバ名） | メールサーバの指定 |
| A | （ドメイン名） IN A （IPv4アドレス） | ホストのIPv4アドレスを指定 |
| AAAA | （ドメイン名） IN AAAA （IPv6アドレス） | ホストのIPv6アドレスを指定 |
| CNAME | （ドメイン名別名） [TTL] IN CNAME （元のドメイン名） | ドメイン名の別名を指定 |
| PTR | （IPアドレス） IN PTR （ドメイン名） | IPアドレスに対応するホスト名指定 |
これらの実際の使い方は、別でまとめる「BIND」、「PowerDNS」に関する記事で詳細を触れていきたいと思います。
最後に
DNSの勉強として、概要を簡潔にまとめてみました。
次回以降はセキュリティ周りやBINDの実装についてもまとめていきたいと思います。
